エピソード2☆
命日に故人の思い出を偲ぶその2
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画廊のなかをぶらぶらしていたジョンは、
入り口の近くにあった梯子(はしご)に目が行った。
それは天井にぶら下がっている1枚の絵を
見るための梯子で、
その端に小さな虫眼鏡が鎖でぶら下がっていた。
絵は無地の白いキャンパスのように見えた。
ジョンは梯子を登り、虫眼鏡をのぞくと、
絵には小さな文字で「YES」と書いてあった。
「僕は救われたような気分になった。
『NO』とか『FUCK YOU』とかの言葉じゃなくて
『YES』だったんだから」
この作品がジョンの心を大きく揺さぶった。
『釘(くぎ)をハンマーで打ち込め』と書いた掲示板があった。
「僕は、やってもいいか」。ジョンはたずねた。
ヨーコは断った。
そこへ店の主人が出てきて、
小さな声でヨーコとヒソヒソ話をしていた。
結局、
ヨーコが「5シリング出してくれたらやってもいいわ」と言った。
機転の利いた返しこそ、ジョンの得意技だ。
「わかった。5シリング君にあげたつもりで、
釘をハンマーに打ち込んだつもりになるよ」
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ジョン26歳、ヨーコ33歳。
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