収穫の秋の喜びを伝える「鍬」
「金+秋=鍬」―「すき」と読むこともありますが、ここでは「くわ」。収穫の秋の喜びが伝わってくるような漢字です。写真は「浜松市博物館」で撮ったものです。「鍬」の主な種類が展示されていましたので、ご覧ください。
左から「備中鍬」。私には一番なじみのある「鍬」で、「三本鍬」と呼んでいました。三方原の粘り気の強い赤土を耕作するには、「これ!」と言える「鍬」です。
奥にあるのが「風呂鍬」と呼ばれるもの。「平鍬」の一種で木部に鉄板を差し込む形になっています。使ったことはありませんが、おそらく風呂なしのものよりも軽くて扱いやすいのだと思います。
手前は「窓鍬」。先述の「備中鍬」は、この「窓鍬」の一種とも。その右は「鋤簾」。現在、土木用に使われているものと違い、元々はこんなふうに編まれた「簾」がついていたので、この名前が付いたのでしょう。後ろ向きに展示されているのが「唐鍬」。「さくま郷土遺産保存館」に多く展示されているのが、この「唐鍬」。木の根の多い山間の耕作地には、これが必要です。
「鍬」は用途によって、さまざまに進化しました。山を開墾し、畑をならし、畝を作り、土を寄せ、草を除き、いよいよ収穫の秋。ここでも、喜びの中で力を発揮するのが「鍬」です。だから、「鍬」の字は「金+秋」。ちなみに、「金」+「春」「夏」「冬」の漢字はありません。城西地区には「御鍬神社」もあります。
「使っている鍬は光る」とは、「毎日使われている鍬は錆がつく間もなく、いつでも光っている」の意味。勤勉を鍬に例えた諺(ことわざ)です。
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