いせひでこは『ルリユールおじさん』の絵本で知られている。
『大きな木のような人』(講談社)はパリの植物園が舞台だ。
その木はなにも語らない。でもたくさんの物語を知っている。人はみな心の中に、一本の木をもっている。
植物の研究者とサエラとの交流を瑞々しいタッチで描いている。
木は人生に深くかかわっていく。
250年のプラタナスの樹に光が降りそそぐ。ああ、この樹は春埜山の神代杉を仰ぎ見た立ち姿に似ている。
2011/01/24 14:35